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営業停止処分の処分通知を受ける前から行っていた工事も、中止しなければならないのか?


建設業法等に違反して建設業者が営業停止処分を受ける場合、以下のようなステップでその処分がなされます。

監督官庁から営業停止の原因となる事実の報告を求められる。
監督官庁に対し、営業停止の原因となる行為に対する弁明の機会が与えられる。
原因となる行為が、営業停止処分に該当する場合、処分通知がなされる。
処分通知後、通常2週間後に営業停止の始期が設定される(処分通知から2週間の間に、営業停止処分を受ける前に締結された請負契約の注文者に、営業停止の旨を通知することが必要)。

さて、上記の③の「処分通知」がなされる前から行っていた工事については、営業停止処分に伴い中止しなければならないのでしょうか?

本日は、この件について解説をしたいと思います。

処分通知前の工事の中止の必要性について


営業停止処分が行われた場合でも、営業停止処分命令が到達する以前に締結した請負契約に関する工事については、引続き施工することが可能です。

ただし、営業停止処分命令の到達日から営業停止の始期までに締結した請負契約に関する工事はできないとされます。

上記の表中では、③の処分通知がが到達するまでに締結した契約の施工は可能ですが、③の処分通知以降に契約した契約に関する工事はできません。

特に誤解の多い部分として、④の営業停止の始期が設定されるまでの2週間の間は、営業停止ではないので契約に関する工事は可能と考える方もいますが、③の処分通知が到達した時点で、不可能になります。

  • 処分通知を受ける前から行っていた工事の変更契約は可能か?

では、③の処分通知を受ける前から行っていた工事の変更契約はどうなのでしょうか?

これについては、新たに工事の追加に関するものは、その工事の変更契約は行うことはできません。ただし、工事の施工上特に必要が認められるものは、除きます。

  • 処分通知を受ける前から行っていた工事の下請契約は可能か?

③の処分通知を受ける前から行っていた工事の下請契約はどうなのでしょうか?

これについては、工事の施工に対する下請契約を行うことは、可能です。

まとめとして


営業停止処分を受けた場合、処分通知が到達する前に締結した請負契約に関する工事は、引続き行うことはできます。

この場合、当該工事の施工に関する下請契約についても営業停止期間でも行うことができます。

ただし、上記の場合でも新たに請負内容を追加する工事に関する変更契約については、行うことができません。

では、営業停止期間は新たな工事の請負契約の締結はできなくなりますが、工事請負契約以外の契約行為は禁止されているのでしょうか?

それについては、禁止されていません。禁止されているのは「工事に関する請負契約に関する契約行為」です。

そのため営業停止期間であっても、「資材調達契約」は工事請負契約ではないので禁止されません

ただし、資材調達契約や保守管理契約など建設工事請負契約ではなくても、実質的に工事の請負契約とみなされる場合(建設業法第24条)は、禁止行為になりますので注意しておいてください。

なお、営業停止期間中は海外建設工事の受注契約については、監督行政庁の営業停止処分の影響の範囲外のため、行うことはできます。